秋の涼しげな風にのって響いてくるたくさんの虫たちの声。
秋の虫といえばスズムシが思い浮かびますね。
見た目は黒一色で小さくて地味だけれど、いったん鳴きだすと大変身。
ふるいたてたハート型の羽が奏でる歌は、予想をはるかにこえる大きな音。
リーン、リーンと一生懸命全身で歌います。
秋の草原から聞こえてくるのは、スズムシのほかにコオロギ、マツムシ、カンタン、クツワムシなど。
スズムシは羽をこすり合わせて鳴き、マツムシやクツワムシなどバッタの種類は、後ろ足と羽をこすり合わせて鳴きます。
都会でも、耳をすませば街路樹や電柱の根元の雑草の中から、たくましく生きる虫たちの歌が聞こえます。
虫の声を楽しむ習慣は、平安時代の貴族たちからはじまったそうですわ。
江戸時代には虫の声を聴きながらお酒を飲んだり、詩を詠んだりする風流な虫聴きの会が行われていたそうです。
虫の声のような繊細な音を楽しめるのは、日本人ならではの感性でしょうね。
◆秋の虫たちの鳴き声
ウオマイ…スイーッチョン
ツユムシ…ツツツキー
コオロギ…コロコロリー
アオマツムシ…リューリューリュー
カンタン…ルルルルル…
クサキリ…ジィー
◆スズムシの飼い方
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エサ…カツオブシ、イリコ、レタス、キュウリ、ナス
・日の当たらない暗い場所へ置きます。
・共食いをするのでたんぱく質を与えるのを忘れないように。
・霧吹きで土を湿らします。エサやスズムシに水が当たらないように気をつけましょう。
・10月中旬から終わりにかけて土の中に散乱して一生を終えます。
・産み付けられた卵はケースのまま越冬します。土が乾いてきたら霧吹きで湿らします。一生を終えた虫は取り除いておきましょう。