お私が幼かったころは、幼稚園の七夕祭りや地元の盆踊りといえば、浴衣を着てうちわで仰ぎながらおでかけしたものでしたわ。
帯がぎゅーっときつく締められていて、夜店でもアイスクリンしか食べたくない気分だったことを思い出しますわ。
下駄をカランコロン鳴らしながら、慣れない浴衣で走る姿はきっと大人たちから見ても微笑ましいものだったはず。
最近はもう暑すぎてきていないのですが、浴衣を上手に着こなしている人を見かけるとつい振り返ってしまいますわ。
特に中年の男性。スーツを着ている姿はイマイチだったりする人も、なぜか浴衣になると粋な雰囲気を纏って、、、浴衣マジックとでもいうのでしょうかねぇ。
浴衣マジックだけでなく、着崩れしないよう足の運び方や、手の動かし方、背筋の伸ばし方なのど所作を、どこかで常に意識しているからなのでしょう。
最近はパステル調や色とりどりの浴衣が増えましたけれど、昔は紺地か白地の藍染が主流でしたわ。
昼は紺地、夜は白地を着るというのが習慣だったそうですわ。
そういえば盆踊りで優雅に踊るマダムは白地の浴衣でしたわ。
いろいろな色の浴衣に混じっていると、正統派の浴衣ってほんとに目立って美しく見えますわね。
浴衣を上手に着こなすコツ
・遠くにあるものをとるときは、たもとを押さえてとりましょう
・車に乗るときは足を出したままでおしりから座り、最後に足をそろえましょう
・襟元が乱れてきたら、おはしょりを引きましょう
・階段をのぼりおりするときは、裾を軽く持ち上げならのぼりおりしましょう
・電車でつり革をもつときは、片方の手で袖をおさえましょう
・帯が緩んできたら、小さなタオルを帯の下に入れましょう
・下駄を履いて痛くならないようにするには、鼻緒にギュッと指を押し込んでしまわずつっかけるようにしましょう
・着替えたら、すぐにしまわずにハンガーに干しましょう
いつもと違う装いなので、振る舞いもいつもと違うように意識するだけでぐっと美人さんに見えますわ。